うつ病と怠け病の違いって何?付き合い方はどうすれば良いの?

  • 最近なんだかあいつの元気がない。
  • まさか会社を無断欠勤するなんて。

今に始まったことではないんですが、うつ病の中では「新型うつ」なんてものも出てきましたし、症状も昔と比べて多様になってきたりしているので、最近はうつ病もますます複雑化してきたと言えます。

そんな複雑化してきた中、こんなことを思う人も同時に増えてきました。それは「うつ病と怠け病、これって一体何が違うんだろう…?」ということです。

なぜならば、うつ病と診断されていても家では実際ピンピンしていたり、プライベートでは楽しんでいるところを実際に目撃してしまったりするからです。

「うつって本人は言ってるけど、ホントはそれって怠け病なんじゃない??」なんてぶっちゃけ思ってしまうこともあるかもしれません。でも本当のところ「うつ病」「怠け病」…この2つの違いって一体何なんでしょうか?これらの違いってどういうところにあるんでしょうか…?

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「うつ病」って何?

「うつ病」って何?って話からまずしていきたいんですが、その前に知っておくべきことがあります!それが「うつ」についての分類です。これは最初にも軽く書いているんですが、大きく分けて3つ「うつ病」「新型うつ病」「怠け病」にそれぞれ分けられます。

でも「新型うつ病」って何よ?

なんて人も実際に多かったりするので、もしかしたら疑問に思うところかもしれませんが、順番に話していきます。

では、それぞれの特徴を知らないと違いなんて分からないと思うので、まずはそれぞれの特徴から知っていきましょう。

うつ病

始めは最もオーソドックスな「うつ病」からです。

うつ病の特徴

  • 仕事など、やらなくてはならないことがあるのに体が重く動けない。
  • 睡眠薬を飲んでも4時間程度しか寝れなかったりと、不眠が続く。
  • 高熱を出しているときのような頭痛に襲われる。
  • ネガティブ思考に支配される。
  • 食欲がなく、何を食べても砂を食べているように美味しくない。
  • 体重が落ちていく。
  • 恐怖心から外に出られなくなる。
  • 人と話すのが怖い、億劫になる。
  • 今まで興味を持っていたことも途端に興味がなくなる。
  • 死ぬことを考えてしまう。もしくはその行為に及んでしまう。

うつの症状というものはこういったものです。

基本的に以下のような人がなりやすい傾向にあります。

  • 責任感が強く、自分に厳しい人
  • 優しく真面目な人

なんですが、うつ病というのは重い場合と軽い場合があり、周りから見た印象や本人が感じている実感というのはその重さにより大きく異なってきます。

そのため、うつ病が軽い状態のときに周りから「怠けてないで!」なんてことを言われてしまい、本当はうつ病なのに「自分ってなんて怠け者なんだろう…」だなんて落ち込んでしまったりします。

こういった言葉が「なんて自分は駄目なんだ…」なんて思わせてしまい、その人自らを責めさせる原因にもなってきます。当然その人の状態は悪化の一途をたどります。

新型うつ病

次は「新型うつ病」に関してです。実際は「非定型うつ病」と言うのですが、どちらにせよ「うつ病」の一種です。

新型うつ病の特徴

  • 自分の嫌いなことになると「うつ病」の症状が出る。
  • 自宅だったりプライベートなどは割と元気
  • 療養中でも遊びに出かけていたりする。
  • うつ病の責任などを他人のせいにしてしまう。
  • 周囲からはワガママに見えたりする。
  • 20代~30代の若い人に多い。

特徴的にはこういったところです。

なりやすい人と言えば、これは先程の「うつ病」と打って変わって全然違います。

  • 自分中心、いわゆる自己中と言われる人

こんな感じですね。

ただし!

ただしです。こういう人のみがかかってしまうという訳では決してありません。こういう傾向の人に多いってだけなので「新型うつ病」の人が必ずしもこういう性格の人だというのはちょっと違います。

でも、恐らく「うつ病」か「怠け病」かっていうところの見分けで一番周りを困らせてしまっているのもこの「新型うつ病」が最たる原因です。

しかし、やはり仕事や学校には行けませんが、遊びだったりには普通に行けたりするので、よく「怠け」と勘違いされます。経験を積んだ医師でも診断は難しいと言われており、研究段階ではあるんですが「適応障害ではないか?」という説もあったりします。

怠け病

最後は「怠け病」です。

これは言わずもがなかもしれませんが、単純に怠惰なだけで嫌いなことはやりたくないし、とにかく頑張りたくない人のことです。「怠け病」とか言われていますが、これは病気でも何でもありません。

ただ近年は先程の「うつ病」や「新型うつ病」を逆手にとり「何かうつ病な気がする…」なんて人も若干名出てきています。

恐らくこの心理は「うつって言っておけば何でも許されるんじゃないか?」という甘えがこういう言葉に繋がってきているんだと思います。

男女での違いはあるの?

では次に、男と女で違いは出てくるのか?ということについてお話していきます。これに関してなんですが、基本的には男女ともに症状は同じです。

なんですが、男と女で「うつ病」の受け入れ方に違いがあるようです。

  • 男性 – 自分を「うつ病」だとは認めたがらない。
  • 女性 – 自分を「うつ病」だと言いたがる。

こういった傾向にあるようですね。

男性は自分が「うつ」なんて思われたら仕事に支障が出るし、まさか自分が「うつ」なんて…のようなプライドがきっとあるのでしょう。

また、女性の場合は男性よりも周りの視線を意識する傾向が強いので「私のせいじゃなくて、これはうつ病のせいなのよ!」こんな風に思いたいという心理が心のどこかにあるんだと思います。

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じゃあ、どう接すれば良いの?

とここまでで、ある程度「うつ病」「新型うつ病」「怠け病」の違いが理解できたかと思います。

でも、周りの立場からすると「…じゃあ、一体どうやって付き合っていけば良いの…?」だなんてことにもなってきます。なので、ここからは「うつ病」の人との具体的な接し方についてをご紹介していこうと思います。

「うつ」の人との付き合い方は!

では、その付き合い方なんですが、まず絶対にやってはいけないことが「勝手に想像し、勝手に判断する」ということです。例えば「うつ病」と言っている人に対して「本当は怠けてるだけだろ?」と疑いを掛けて付き合ってしまったりすることですね。

こう思って接していると、言葉の端々に「ウソつくなよ」というような雰囲気が必ず相手に伝わります。もし医師から診断されているとしたらそれを信じて付き合いましょう。

うつ病の人というのは周りで見えているのとは比べ物にならない程の精神状態で過ごしています。なので、勝手な判断で「怠けだろ」なんて思ったり「ウソだろ」なんて思ったりすることは絶対にNGです!

ただ、医師の診断がなくて「うつっぽい」と言っている人がいたら、まずは病院に勧めてあげることが重要です。全ては医師の診断から始まると言って良いと思います。

今ではセカンドオピニオンという言葉があるぐらいなので、医者の意見を全て鵜呑みにしろということでもないのですが、少なくとも素人が見るよりも明らかに高い精度で診断してくれるはずです。

もし「うつ病」だったら?

そして、もしその人が「うつ病」だと診断されたのであれば、これは一体どういう風に接していけば良いのでしょうか?

これに関して意識することは2点です。

  1. 絶対に励ましたりしないこと。
  2. できるだけ休養をとってもらうこと。

これらですね!

なぜ励ましたりしてはいけないのかと言うと、結局励ましの言葉というのは言葉の裏には「もっと頑張って!」というエールが含まれているからです。

こういったニュアンスを少しでもうつ病の人が感じると「自分は怠けているんだ…もっと頑張らなくちゃいけないんだ…」なんて気持ちになり、余計にプレッシャーを与えて症状を悪化させてしまうことにつながります。

なので「○○さんがいないと本当に大変なんです…」「○○さんがいないと寂しいです…」なんて励ましの言葉は絶対に避けなければなりません。

とにかく、ポイントは「頑張らせないこと」「頑張って欲しいことを感じさせないこと」こういったことを考えて接してあげることです!

また、しっかり休んでもらうことも非常に重要です。

「早くよくなるためにはしっかり療養することだよ」「一旦仕事は休んでも良いんじゃない?」というように、休んでもらうことを促がしてあげると良いと思います。基本的にうつの人というのは皆もともと「頑張りたい人」なんです。

「休みをとっても良いよ」なんて促すことは、そういった「頑張らなければならない」プレッシャーから開放させる心遣いになってきます。

もし「新型うつ病」だったら?

では「新型うつ病」の場合はどう接していけば良いのでしょうか?では早速…といきたいところなんですが、これを知る前にまず始めに知っておくべきことがあります。

それがこれです!

日本うつ病学会によると「新型うつ病」という専門的な用語はなく、医学的にも定義がない。学会や学会誌などでも、その概念は検討されていない。

引用:wikipedia

ということなんです。「新型うつ病」の特徴というのは最初にお話した通りなんですが、実はその治療法というのは未だに定まっておりません。なので、基本的にはお医者さんと相談して決めていく必要があると言えます。

ただ一般的には…

  1. 相手のことを理解し、受け入れてあげること。
  2. 良いところはしっかりと褒めてあげること。

こういったことが大切になってくるとは言われています。

叱咤激励などはせずに、ただ「苦しいんだ。そうだよね。」なんて受け止めてあげてることが大事だと言えるでしょう。

実際にうつ病を患っている人の家族が、そのようにその人のことを理解し受け止めてあげていると、本人は「受け入れられている」と感じ、そして回復の方向に向かった。なんて話もあったりします。

なので、まずは相手のことを受け止め、そして良いところなどがあればしっかり褒めて自信をつけさせてあげる。このようなことが大事になってくるでしょう。

ただ「新型うつ病」の人は特徴のところでも書きましたが、基本的には「何か問題があれば、その原因を他人の責任にしてしまう」という傾向があります。

こういった特徴にイライラしてしまう周囲の方も実際結構多いのですが、それは病気のせいだと思い、大きな度量でそれさえも受け止めてあげてください。

まとめ

以上、「うつ病」と「怠け病」の違いや、その接し方についてでした。

結局のところ最後は本人の問題だとは思うんですが、うつ病には周囲の理解や協力は絶対欠かせません。また、うつ病の人は「怠けてる」と言われたり、疑われたりしたくないと思っています。なので「怠けている」なんてもし思っていたとしても、口には絶対に出さないことが大切だと言えます。

根気よく付き合いながら、日々その人のことを知る努力が大切なんだと思います。

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